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2024年4月16日

こあらのコラム~保育士の葛藤~

まずはこの園庭をご覧ください。

雨が降ったわけではありませんが、大きな水たまりがいっぱいですね。

ダイナミックに遊んだ形跡です。

ここ数日急に気温が高くなり水遊びがやりたくなる気持ちもよく分かるのですが、実は4月当初から天沼保育園の園庭はこんな状態でした。

子どもたちの水への興味がとても高いです。

思い切り水を出して遊んでいます。

 

この遊び、子どもは楽しいのですが保育士は少し葛藤することもあります。

気温が低い日は風邪をひかないかと心配になったり、

水を大量に使っていると、水道代は大丈夫かな?と思ったり、

水道の場所が人気で取り合いになったりしないか?

水がイヤな子にかかってしまうのではないか?など、

遊びを止める理由はいくつもあります。

そんなふうに考え、葛藤するのです。

心が揺れながらも子どもたちの遊びを見守っていると、

「○○さんは友達に水をかけようとしているのではなく、水しぶきや水が土に跳ねている様子を見ているんですよ!」

「水や泥の感覚を思う存分楽しんでいるようです!だからぼく(保育士)も一緒になって遊んでいると、あまり外で遊んでいなかった○○さんも園庭に出てきて今日は一緒に水遊びをしたんですよ!」

「最初は蛇口を上向きにして思いっきり水のトンネルを作っていたんですが、他の子の遊びを邪魔してしまい、相談して水は下向き、ほそーくこれぐらい。って伝えながら遊ぶと30分ぐらいで自分で調節するようになったんですよね!」

このような言葉を保育士から聞くようになりました。

きっと子どものすることには何か意味がある。葛藤はするけれど、そう信じて見守っているのです。

大人も子どもも遊びながら学んでいるのですよね。

まさにそんなエピソードでした。

 

大人の都合でストップをかけることもできますが、できる限り子どもたちのやってみたいことを叶えてあげられる環境を。

また、その遊びの中から子どもたちの何がどう育つか?しっかり見ていく。

子どもたちを信じて待つ姿勢を、葛藤しながらも大切にしています。