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2024年6月27日

こあらのコラム~「きのう」~

先日3歳クラスにおじゃました時、

ねえねえ聞いて!!と言わんばかりに

「昨日ディズニーランド行って~お菓子かった~」とか「私も昨日ディズニーランド行った~」など、複数人がお話をもりだくさんしてくれました。その中の一人が、周りの勢いに押されながらもやっとの思いで、「アンパンマンミュージアムにいった。きのう」と、うなずきながら話してくれました。

その日の前日は平日だったため、きっと少し前に行ったことを思い出して話してくれているのだろうなと思いながら、「へぇ~そう。○○行ってきたんだね」と話すと、子どもたちは「それでね○○もした!」とか「お母さんが○○したんだよ」などと楽しかったことをいっぱい話したい様子です。子どもたちと会話のやり取りを楽しませてもらいました。

とても楽しかったので、お迎えの時間に、アンパンマンミュージアムに行った子の保護者にそのやり取りをしたことをお伝えしたところ、「そうなんですよ、まだ全部昨日なんですよね。ずっと前のことも昨日って言うんです。」と教えてくれました。

 

「きのう」「きょう」「あした」が分かってくるのは、5~6歳頃と言われています。それまで「きのう」「きょう」「あした」という言葉は使いますが、その意味を正確な認識として理解できるのは【中間的世界】をもって系列化できるようになるという発達を獲得してからになります。ちょっと難しい言葉で申し訳ありません。

【中間的世界】というのは、「だんだん大きく」などの「だんだん」が分かるようになること、大でも小でもない中間が分かるようになること、そういうことです。この「だんだん」の認識が5歳ころから出てきて、時系列の認識が獲得されるようになっていきます。

 

ですから、3歳クラスの子どもたちが先週のことも先月のことも「きのう」と言うのはごく自然のことですね。また、5歳クラスぐらいになると、「○○組の時は□□先生だった」とか「あと〇回寝たら□□行くんだ」などと話す姿が増えてきます。これが、中間的世界の認識が獲得されている証しでもあります。

 

この保護者の方ともそういったお話しになり、「まだ先なんですね」と話されました。

今はやり取りを十分楽しみながら話すことをおもしろがっていきたい。その先に待っている育ちですので、それまでどんなふうに気付いていくのか、楽しみにしていたいですね。