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2024年8月1日

こあらのコラム~4歳「だって大好きなんだもん」~

先日4歳のクラスで遊んでいると、ちょっとしたトラブルが起こり、そしてしばらくするとまた元に戻って遊ぶ姿がありました。

4歳頃になると友達とのつながりが深まり、人と遊ぶことがおもしろくなってきます。しかし、まだ仲良く遊ぶことは難しい。時々気持ちがぶつかり合って言い合いなどのケンカになることも見られます。言葉で自分の気持ちを伝えることは、大人が思っているよりハードルが高い様子です。

一緒に遊ぶためには、何を一緒に遊ぶか相手に伝えなければいけないし、イメージを共有して役割を分担することが大切ですね。子どものケンカは、イメージの共有の失敗であったりルールが守れなかったときだったりします。

それまでは物や場所の取り合いがケンカの主な内容ですが、幼児になると人間関係のケンカになります。これは、人間関係の練習でするケンカです。ですから、問題解決能力を育むためにも、良い悪いという裁判をするのではなく、気持ちを言語化し、相手の気持ちを理解し、折り合いをつける練習が必要です。そんな援助を大人が見せていくようにと心掛けています。

ただ、どんなに激しいケンカをしてもまた平気で遊ぶのが子どもたちの得意とするところ。これは本当に尊敬するところです。

 

話しは戻って、4歳クラスでのトラブルの後、遊んでいる子どもたちに「さっきはケンカしていたのに、なんで一緒に遊んでいるの?」と、あえて質問してみました。すると思いがけず「だって、お腹の中からハートが飛び出すぐらいAくんのことが好きだから」という返事がきました。聞いた側がうれしくて感動してしまいました。そしてAくんに「Aくんは?」と質問すると、すごく照れながら「僕もBくんが大好き」と話してくれました。とってもホッコリさせてもらいました。

余談ですが、この後またちょっとしたケンカが起こったのですが、それでもまた遊ぶ二人。

本当は大好き、でも仲良く遊ぶのはちょっと難しい。大好きだからこそケンカにもなってしまう。そんな様子が伝わるエピソードでした。

 

とても素敵なやり取りがあったのでご紹介させていただきました。