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2024年9月18日

こあらのコラム~自由と一斉と~

先日の9月2日、緊急時引き渡し訓練という、避難訓練を行いました。

地震などの災害はいつ起こるか分かりませんから、毎月園内で避難訓練を行っています。

今月は保護者の方にもご協力していただき、災害時にお子様をしっかり保護者の方に受け渡すことができるようにという訓練でした。

 

普段の保育では、子どもの主体性を大事にと考え、自由な環境の中で遊びを見つけ、自分で生活をすすめていけるように、そんな暮らし方を意識しています。

私たち大人は一斉保育と言って、みんなで決められたことをする、そんな保育や学習を受けて育ってきた人が多いので、自由な中で本当に子どもたちは育つのか?話が聞ける子になるのか?わがままにならないのか?そういった不安な気持ちになりやすいです。

しかし、普段はとても自由に気持ちを出している子どもたちですが、いざ避難訓練となると、その様子を察知して、ちゃんと大人の周辺に集まるのです。この時ばかりは「いや!」と言ったり、違うところに行ったりすることなく、1歳の子から年長クラスの子まで、ほとんどの子が静かに集まって話しを聞くことができています。大人が必死で走り回ったり大声で叫んだりして集合をかけなくても集まって座っているのです。

この姿を見ると、“ちゃんと分かっているんだな”と考えさせられます。

普段、全く一斉保育がないわけではありません。場合によっては避難訓練の時のように、一斉に活動することもあります。その時にしっかり話しが聞けるよう、普段の保育では子どもの話しに耳を傾ける。安心して気持ちを表現できるように関係を築いていく。そして、“きっと子どもたちは分かる(分かっている、分かるようになる)”と信じて関わっていく。

まずは大人がそんなふうに考えて保育をしていきたい、大事な時は話しがちゃんと聞ける子どもたちの育ちをそのような経験から保障していきたい、避難訓練の様子から改めて考えました。